パライゾの寺 / 坂東眞砂子
土佐の郷土資料に触発されてお書きになったという民話・説話風の物語7篇。 戦前に土佐の地を回り、老境を迎えた土地の人々を語り部として、伝承や逸話を収集して歩く民俗学者を主人公に連作形式で物語は紡がれていく。 この主人公のモデルとなっているのは、同時期に日本各地をフィールドワークし続けた民族学者の宮本常一であるという。
しみじみとひたひたとずんずんと腹の底に響いてきて、どの作品からも骨太で荒削りで生々しい生命の息遣いを感じる。 エロティックでグロテスクで滑稽で、ふてぶてしいほどあっけらかんとしていたり、抒情に溢れたものや、めらめらとした情念や・・日本古来の物語の持つ大らかさと陰湿さが渾然一体となって、陰影に富んだ作品世界を次々と見せてくれた。 個人的にこの手の作品が大好きで、もっともっと読んでいたかった。 宮本常一氏も要チェック!


パライゾの寺
坂東 眞砂子
文藝春秋 2007-06 (単行本)
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★★★★
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