夢十夜 / 夏目漱石
文学絵草紙シリーズ、朔太郎の「猫町」と百里痢冥途」に続き3作品目。 まず、おぉ、と思ったのが金井田英津子さんの筆による見開きページのデッサン画、漱石のアップ! 目を瞑り、まさに夢の中をたゆたうようなご尊顔。 あんまりセクシーなのでドキッとゾクッとしてしまったわたし;;
タイトル通り、十夜の夢を集めた作品集。 「夢十夜」として1つの短篇くらいの長さなので、一夜一夜の物語は掌編だ。 ロマンティックな第一夜と背筋の凍る第三夜は知っていた。 どこかで既に出会っていた。 有名な話だと思う。
作品全体としては喪失感のようなイメージを強く受けた。 夢ならではの不条理性の中に取り止めのない焦燥や不安がぽっかりと潜んでいる。 淡々としているのがいっそう寂寞感を残し、ざわざわと心許無くなる。 どれもよかったのだけど、第六話と第十話あたりが自分のフィーリングと合う気がした。 脳みその裏側辺りで感じてみたいような作品ばかりだったので、挿絵のインパクトに持っていかれてしまったかな・・という感じが残って、今回ばかりはまずは挿絵なしで読んでみたかったかもとちょっと思った。 いいイメージを喚起してもらえたのは確かなのだけれど。


夢十夜
夏目 漱石
パロル舎 1999-03 (単行本)
関連作品いろいろ
★★★
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