池田みち子の東海道中膝栗毛 / 池田みち子
お江戸の人気戯作者、十返舎一九の滑稽本「東海道中膝栗毛」を現代人にわかり易く解説など交えながら再話した作品。 根っからの遊び人の弥次さん北(喜多)さんが、身の置き処のなくなった江戸を逃げ出して、お伊勢詣りの旅をする珍道中の物語。
小悪党・・というほど立派(?)なもんじゃないのよね^^ 小心者の見栄っ張りというか・・ 人を見るとちょっかい出さずにはいられない性分は、なんだか“かまってぇ〜”って言ってるみたいで、ちょっと可愛いくらい。 まぁ、悪事を企てても成功したためしがないからねぇ。 弱い者いじめとか結構しちゃってるんだけど、いじめられる方に全然憐れさがなくて、逆に意趣返しされてしまって、いつも墓穴を掘っちゃうし^^; 何度痛い目に逢っても、旅の恥はかき捨てとばかり洒落の狂歌を詠んだりして、ガハハと笑ってすぐにケロッとしてしまうのだ。 性懲りもなく食い意地を張り、色気に釣られ、大ボラを吹いて、撃沈しながら、意気揚々と東海道を西へ向かう2人なのだった。
東海道を旅する人々、宿場町の人々・・ みんな世知辛いんだけど、活気があって、カラッとしていて、“いい人”というのが殆ど出てこない話なのに、ちっとも不快にならない。 ずる賢く、抜け目なく、手玉に取ったり取られたり。 行き当たりばったりで弥次さん北さんが引き起こす珍事の数々に、当時の江戸の人々が笑い転げていた顔が浮かぶようで、とっても楽しかった。


池田みち子の東海道中膝栗毛
池田 みち子
集英社 1996-07 (文庫)
池田みち子さんの作品いろいろ
★★★
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