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メルカトル / 長野まゆみ
いいなぁ〜この話♪ 心にぽっと灯が点るような。 ミステリではないんだけれど、読み終えると、おぉ〜やられたっ! と思う。 物語そのものがドッキリみたいな・・ばらし過ぎですかね。すみません。
ポルトガル、オランダ、ヴェネツィアあたりがモデルなのかしら〜と思われるような、でも架空の都市なのでしょうか。 かつて海運で栄えたヨーロッパの港町が舞台。 航路を行き来していた中世の商人たちの魂がひっそりと眠っているような地図収集館に勤める17歳の少年リュス。 救済院で育った彼は、多くを望まず、求めず、小さな自分の領域を守りながら、慎ましくスマートに暮らしている。 そんなリュスの無機的な日常が少しずつ変化を見せていく。 奇妙な頼み事をされたり、好意や敵意を向けられてちょっかいを出されたりしているうちに、彼の周りに有機的な世界が生まれ、やがてあっちとこっちがこんな風にあんな風に繋がっていって、まるでリュス自身の人生の地図が立ち現れて広がっていくかのような。
背景の淡い美しさやムード、細やかな描写力、趣向の凝らされたモチーフなど、長野ワールド健在といった感じで嬉しいかぎり。 それに加えて長野さんにつきものの難解さがこのお話では影を潜めてくれていて、ストーリーそのものは、拍手喝采を贈りたいほどにスッキリ〜 そしてほんわかハッピー〜 読み終えると、導入部に登場する旅人の謎もするするっと解ける。 もう一度その部分を読み返してみたりしながら、じわ〜と心地よい余韻に浸ってしまうのだった。


メルカトル
長野 まゆみ
大和書房 2007-04 (単行本)
関連作品いろいろ
★★
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