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ケルトの神話 / 井村君江
[副題:女神と英雄と妖精と] ケルト初体験。 わたしには、カエサルが平定したフランス辺り(?)の“ガリア”のイメージしかなかったんだけど、ケルト神話って、いってみればアイルランドの神話のことらしい。 おぃそこからかい! って感じなんだけど・・orz
ケルト民族というのは、1つの国家を創らずに、部族単位で行動し、ヨーロッパ各地に散らばっていった民族で、言い方を変えるなら、ヨーロッパ中の国々に自分達の遺伝子を残しているのに、固有の文化を後世に伝えるのは難しかった民族のようだ。 それが他国に脅かされることが少なかったアイルランドという極西の島国で、純粋培養されたかのように、ケルトの特色が最も原型に近い形でもって保存され、今に伝えられているのだという。
大きく三つの時代に分かれるようで、まず神々の時代であるダーナ神族の時代、次いで神々と人間たちの時代であるアルスター神話群、とくれば次は人間たちの時代・・と、古事記のように移っていくのかなぁと思っていたら、一番時代が下ったフィアナ騎士団の時代でも、神々の末裔である妖精たちが、バリバリ活躍してる。 その元にあるのは“輪廻転生”の考え方なのだとか。 ダーナの神々が生まれ変わった精霊たちが、丘の下に常若の国を作って、ずっと棲み続けていると言い伝えられているのだそうだ。 よくもまぁ、キリスト教に邪教としてこっ酷く排斥されなかったなぁ〜と、ちょっとびっくりしてしまうんだけど、宣教師が入ってきた頃には、もう神々が揺るぎなくしっかりと土地に根を張っていて、キリスト教側も融和政策をとるしかなかった部分もあったとか。
素朴で大らかな神々の時代を過ぎると、英雄譚を織り交ぜながらも、段々と繊細で幻想的で美しい物語になっていく。 ホント、森と湖と白鳥がぴったりな。 そう、女神や乙女が白鳥や蝶に姿を変える話が結構でてきたなぁ。 あと鮭も。 海の彼方の常若の国に招かれた英雄の物語は、まるで龍宮伝説のようだし、父と子の対決や親友同士の対決、影の国に武者修行に行ったり、美女を奪ったり(美女に奪うよう嗾けられたり;;) 神話って洋の東西いろんな相違点があるのと同時に、不思議とモチーフに共通性があって面白い。 そういうのがわかってくるともっともっと楽しめるのだと思う。


ケルトの神話 −女神と英雄と妖精と−
井村 君江
筑摩書房 1990-03 (文庫)
関連作品いろいろ
★★
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