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死者のための音楽 / 山白朝子
“幽”という怪談専門誌は読んだことないのだけれど、“ダ・ヴィンチ”で盛んに広告攻勢かけているので、なんとなく目に馴染んでいる。 そこから輩出されている新人作家さんの1人。 大型新人との評判で話題になっているらしいのだが、一説には乙一さんの別名義ではないかという憶測が飛んでいるって、ホントですか??
モダンホラーな短篇集。 全体的にいい雰囲気。 張り詰めた切迫感や、絶望的な寂しさが、幻想世界にすぅ〜と溶け込んでいくような、美しくて優しくて悲しくて静かで叙情的で、深い余韻に充ち満ちている。 ラストが音楽の物語だったせいか、7篇の短篇がそれぞれに光りながらも、統一された旋律を持った1枚のアルバムを聴き終えたかのような芳醇さが味わえます。
「鬼物語」はなんともいえない手触りだった。 飛躍しちゃうんだけど、天災地変に対してあまりに無力な人間を見せられているようでもあり、例えば鬼を人間の無邪気な子供に、村の人々を虫に置き換えても、すとーんと納まってしまいそうな、暗喩的な“鬼”の存在感が忘れられない。 だからなのか「SEVEN ROOMS」を思い出してしまった。 あれも保健所で処分される犬を思い起こさせる話だった。
「黄金工場」は噎せ返るほどに感覚的。 果物の腐ったような甘いにおいを放つ工場の廃液・・ 夜の森の中で月明かりに照らされて、地面に散りばめられた星々のように光る黄金の昆虫たち・・ ゾクゾクする。
「未完の像」のえもいわれぬ余韻も好き。 「鳥とファフロッキーズ現象について」は一番印象的だし、とても優れた作品だったと思うんだけど、個人的に悲しい動物ものがダメなので、感情が入り過ぎてしまい苦しかったです。
また1人、追っていきたい作家さんができて嬉しい。 “山白朝子”の2作目、3作目・・期待してもいいんですよね??


死者のための音楽
山白 朝子
メディアファクトリー 2007-11 (単行本)
関連作品いろいろ
★★★
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