甘露梅 / 宇江佐真理
[副題:お針子おとせ吉原春秋] 宇江佐さんは、最初に読んだ髪結い伊三次シリーズが大好きで、他にも手を出す気になって数冊読んでみたんだけど、たまたまなのか・・わたしには合わないみたい。 話のまとまり感は流石だなと思うんだけど、合わないというのはどうしようもないことです。 苦手だった「卵のふわふわ」と同じニオイがします。
吉原の遊郭にお針子として住み込みで働き始めた町家の女房の目線を通して、内緒での悲喜交々、花魁たちの心模様などを連作長編のような構成で描いていく作品。 遊郭ならではの年中行事や四季の風情が色濃く物語に織り込まれているんだけど、取ってつけたような郭情緒が、どうにも煩く感じてしまって・・ これは多分、わたしの穿った見方なんだと思う。
とにかく一言でいってしまうと、“主人公のおとせが嫌いっ!”という感情に終始してしまったので、本来ならプラスに働く様々な物語のエッセンス全てに意地悪な反応を示したくなっているんだわ。きっと;; 内輪の会話で、こんなベタなありんす言葉を使うんかなぁ〜とか、そういう些細なことまで、いちいち鼻についちゃう有り様で。 ほっといたら、おとせの悪口を延々書いてしまいそうなので、もう自粛します。
どうにもこうにも野暮ったい吉原なんだけど、このベタさは逆に宇江佐さんの味の一つなのかなー。


甘露梅 −お針子おとせ吉原春秋−
宇江佐 真理
光文社 2004-06 (文庫)
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