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エコール・ド・パリ殺人事件 / 深水黎一郎
美術蘊蓄系ミステリ。 そして、かな〜り正統派な本格ミステリでもありました。 作中作として挿入される「呪われた芸術家たち」という美術書が事件の鍵になっていると同時に、素人にも解る美術論的な読み物としてとっても面白い。 作中作者である画廊経営者の見解には、作者の深水さんが素で書いた要素が多分に含まれているようにお見受けするので、愛情を込めて世に送り出された一冊のように感じられて、好感が持てます。
だいたいにおいて、わたし、モディリアーニやスーチンとエコール・ド・パリが結びついていないレベルでしたから;; そもそも“エコール・ド・パリ”って何ですか? 状態でしたから;; もう、全然ダメダメです。
こんなわたしをも手取り足取り誘導してくれ、なおかつ全く薄っぺらさを感じさせないのが素晴らしい。 蘊蓄系といっても決して独りよがりな読者置き去り系ではないので、警戒せずに手にとって正解だと思います。 まぁ、美術に全く興味を掻き立てられないというのでなければ・・
フランス人って、国民性としてどこか“一人一派”的なものを持ってますよね・・なんとなく今も。 真の芸術家気質的なものを・・ 20世紀前半にパリで活躍したエコール・ド・パリの画家たちの精神というのは、何らかのかたちで、土地に深く染み込んでいるのかも・・いてほしい。 そう願いたくなります。 比べてしまうと、日本人というのは(自分もです)、哀れなくらい流行に踊らされちゃいますし、何かに属していないと安心できません。 自己の意思を超えて、大きな流れの渦に呑まれていても気が付きもしないことの怖さみたいな、現代社会への警鐘もちょっぴり込められているような気がしました。
脇役警部の駄弁のウザさといい、探偵青年の小生意気な青二才っぷりといい、なかなかにホットなので、シリーズ化して欲しいなー。
最近、怠け心が擡げてきて、ずっとアップさぼってました。 これも読んでからあまりに時間が経っていて、鮮明な感想が書けません・・やばし。


エコール・ド・パリ殺人事件
深水 黎一郎
講談社 2008-02 (新書)
関連作品いろいろ
★★
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