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儚い羊たちの祝宴 / 米澤穂信
[副題:The Babel Club Chronicle] 資産家の令嬢や、そのお屋敷の使用人(というより“召し使い”って語感が似合ってしまいそう・・)の、うら若き娘たちによる独白や手記で綴られるダーク・ミステリの連作集。“ラスト一行の衝撃”とあるんですが、んー、衝撃とは若干違う気がするけど、確かに機知に富んだ一言で幕を下ろす運びは秀逸です。それよりも、仔羊の如き可憐な語り手の仮面が、徐々に剥がれて歪んでいく恐怖が、ひたひたと忍び寄る感じ。
昭和ゴシック調とでもいうのか、厳格さと甘美さが鬱蒼と蔓延るような、現実離れした濃厚なムードが香り高い作品。ケレン味のある優雅でシニカルでファンタジックな暗黒面なので、胃もたれするようなタイプではないです。
舞台となるお屋敷も、語り手となる娘も、短篇毎に入れ替わるのですが、風評程度に登場する“バベルの会”によって、全ては朧に繋ぎとめられています。慎み深く気品に満ちた錚々たる良家の子女が名を連ねるという、この読書倶楽部の存在が、読んでる間中、気になって仕方がないのですが、最終話でその秘話が詳らかにされます。でもこれ“Chronicle”なんだよね? 第二部へ続くといいなー。
「山荘秘聞」と「儚い羊たちの晩餐」が特に好み。 作中に散りばめられた読書案内が嬉しい♪ ポー、ダンセイニ、カー、ダール、エリン、乱歩、横溝、夢野、谷崎・・ もう、片っぱしから読みたくなって困ります。


儚い羊たちの祝宴 −The Babel Club Chronicle−
米澤 穂信
新潮社 2008-11 (単行本)
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