※ ネタバレご注意を ※

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | - |
鉱石倶楽部 / 長野まゆみ
理科室で見つけた古い鉱物図鑑に導かれ、ゾロ博士の夜間学級に迷い込んだ二人の少年。 鉱石の神秘と戯れる至福のひと時でした〜♪
わたしたちの世界の鉱石と、それに呼応する“向こう側”の世界の鉱石と、そこから生まれたショートストーリーが相まって、ひとつの石のイメージがコラージュされていきます。 詩的な痕跡を随所に散りばめた18の石の18の物語は、少年たちの瑞々しく秘めやかな語らいと共に、石の発するひんやりとしたな静けさ、微細に揺れる色彩や質感を儚げに瞬かせています。
鉱石から水分を抽出して水飴やドロップを作ったり、発酵させてお酒にしたり、煎じて薬にしたり、細工を施して装飾品として珍重したり、しかも猫族や鳥族や、それぞれの使い道が違っていたりします。 この前読んだ「琥珀捕り」を思い出していました。 昔人たちが琥珀の効能とか起源とか、実しやかに語ってたのが、向こうの世界の鉱物図鑑と不思議な符合を醸し出すのです。 ファンタジーと古のロマンが根っこを一つにする興趣に心が躍りました。
紫水晶(葡萄露)、水晶(氷柱糖)、蛍石(蛍玉)・・ それぞれの石はカラー写真で紹介されています。 視覚で堪能しながら、思わず舌先で転がしてみたくなるし、本に鼻を近づけてクンクンしたくなります。

<後日付記>
わたしが読んだのは図書館の単行本でしたが、返したその足で文庫版を即購入。 単行本未収録の「砂糖菓子屋とある菓子職人のひとりごと」が併録されていて、鉱石の“美味しそう”がまさに結晶化していました♪ 巻末には掌編エッセイ「石を売る舗」と鉱物ショップ案内もパワーアップ。 行ってしまいそうだ・・


鉱石倶楽部
長野 まゆみ
文藝春秋 2005-02 (文庫)
関連作品いろいろ
★★★★★
| comments(0) | trackbacks(0) |
スポンサーサイト
| - | - |
C O M M E N T








トラックバック機能は終了しました。