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中国の神話 / 君島久子
[副題:天地を分けた巨人] 中国56民族に伝わる神話の中から、漢民族の他、ヤオ族、ミャオ族、チベット族など少数民族の民間伝承を中心に20話が紹介されています。 神話が残されなかった国といわれる中国。 歴史や経典の中に織り込まれて切れ切れになっているのだそうですが、本書が刊行された1983年当時は、欠けてしまった櫛の歯を拾い集めるように、活発に発掘、採集が行われ始めた時期だったようなのです。 ですので本書も体系的な形としてではなく、天地創造神話、民族の創世記、天と地の神話、起源伝説といったジャンルに分けて、各民族に伝わる伝承を幅広く断片的に取り上げているといった感じです。
卵のような混沌の中の眠りから覚め、天地を分けて世界を創った巨人・盤古の話や、弓矢の名手のゲイが太陽を射落としたり、妻に裏切られて不老不死になり損ねた話は、漢民族の神話として伝わるもののようで、中国に疎いわたしにも馴染みがありました。 太陽がいっぱい出現する話や、洪水による破壊と再生、近親結婚に戒心を促す話や、ふくべ(瓢箪)から子供が生まれたり、中に入って守られたりといった話などは、モチーフとして共通性が見られたように思います。 一つの民族の伝承の中にいろんな民族の起源が語られていたりするのは大陸ならではですね。
天の岩戸や、イザナギとイザナミの求婚の場面を思い起こすようなエピソードがあったり、太陽を女神、月を男神と見立てるあたりに近しいものを感じたり・・
竹を尊び先祖として祭る風習があるイ族の「竹の息子たち」や、トウロン族の「土をこねて人をつくる」、竜犬という犬を祖先に持つという神話を伝えるヤオ族の「盤王の伝説」などなど、豊かな叙事詩の片鱗を垣間見れたように思います。


中国の神話 −天地を分けた巨人−
君島 久子
筑摩書房 1983-01 (単行本)
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