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文藝ガーリッシュ / 千野帽子
[副題:素敵な本に選ばれたくて。] 千野帽子さんによると“文藝ガーリッシュ”とは、志は高く心は狭い文化系小娘(フイエット)のための文芸ジャンル・・ということになるようですが、昨今、フェミ系(ばかりではない)男子にも潜在需要がありそう^^
多数派を小馬鹿にするような著者の(恐らくは計算済みの)鼻持ちならなさも、このジャンルにかかればスタイリッシュなコスチュームとしてプラス要素に変換されてしまうから不思議です。
本書は過去100年の歴代文藝ガーリッシュから選りすぐりの69冊をセレクトしたブックガイド。 文化・文学論や作家秘話を交えながらのエスプリの効いたコラムが付載されています。(堀辰雄がヤバイぞw)
個人的にドストライク分野にも関わらず、既読作品は10冊にも満たないし、初めて知る作家名も大量発生・・と、惨敗モードなのですが、お陰で読みたい本リストの順位が根こそぎひっくり返りそうなくらいの大収穫です。
女子の自我を健康的に肯定的に描いた正統派のガーリッシュから、頽廃や病的なイマジネーションの香る歪な世界まで。 どの作品にも、品位や美意識によって醸し出される一種独特の香気、美風を感じます。
深い教養や審美眼に裏打ちされたエレガントなしなやかさや、薫風を運ぶような爽やかさも素敵ならば、スノッブで禍々しい悪趣味ぎりぎりの毒と蜜の魔力もまたよかったり。 一歩引いたクール目線で読むのがコツに違いない、感傷過多の恥ずかしさを楽しむもよし、甘やかな傲慢にズブズブ埋もれて悶絶するが吉と思えそうなイタタな自意識を満喫するもよし。 非現実と超リアルの狭間で世界と戦うような純文系もクール。 通読すると、もうホント・・女子シャワーにフラフラ^^;
年齢を問わず、人間の脳内には幻想の少年少女という魔物が巣喰っていると著者は語ります。 脳内少女(少年)とどう付き合っていくか、現実社会の中で軌道修正をかけながら文化の担い手となり、ライフスタイルを切り開いてきた・・ということなのか。 以下、絞りに絞って読みたい本10冊をピックアップしてみました。
尾崎翠「第七官界彷徨」
山尾悠子「夢の棲む街」
室生犀星「蜜のあはれ」
 (倉橋由美子「妖女のように」とセットで)
久世光彦「謎の母」
武田百合子「富士日記
森茉莉「甘い蜜の部屋」
小沼丹「風光る丘」
新井千裕「忘れ蝶のメモリー」
スピンオフして、森田たま「今昔」
こんな感じです。 現代ものを避けてる訳じゃないんだけど、どうしてもこっち方面に吸い寄せられる;; そういえば桜庭一樹さんが入ってなかったのが意外。


文藝ガーリッシュ −素敵な本に選ばれたくて。−
千野 帽子
河出書房新社 2006-10 (単行本)
関連作品いろいろ
★★
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