鬼に喰われた女 / 坂東眞砂子
なんでこうも平安のもののけモノに弱いか;; ぞわ〜〜と甘美で、ぞわわ〜〜と怖く、ぞわわわ〜〜と哀しい。 この作品集には“昔話”の骨太な風合いが色濃く漂う。 この辺り、坂東さんの真骨頂。 人々の荒々しく生々しい情念の世界だ。 今昔物語の説話を題材にして描かれているためか、どこか夢枕獏さんの「陰陽師」を想わせる。「陰陽師」ではスーパーヒーローの安倍晴明が事を鎮めてくれるが、この短編集にヒーローはいない。 物の怪が暴れ、やがて通り過ぎてくれるまで成す術なくおろおろするばかりの人々・・そんな様をそのままに淡々と描いている感じ。 それと同時に肉に溺れる人々は抜け抜けとふてぶてしいまでの生命力を放ち、いっそ潔いほどに心に焼きつく。


鬼に喰われた女 −今昔千年物語−
坂東 眞砂子
集英社 2006-10 (単行本)
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★★★★
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