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ぶたぶた / 矢崎存美
名前は“山崎ぶたぶた”。 バレーボール大のピンク色したぶたのぬいぐるみ・・のおっさんです。 ちょっと離れた黒ビーズの点目、大きな耳の内側と手足の先には濃いピンク布が貼ってあり、突き出た鼻の先をもくもく動かして話すのと、右耳が少しそっくり返っているのがチャームポイント♪
ある時はベビーシッター、そしてまたある時はタクシードライバー、放浪者、おもちゃ屋の店員、フレンチレストランのシェフ、記憶喪失者・・と次々属性を変えながら、ささくれ立った人々の心を癒して回る傷だらけの天使なのかい?君は。 殺伐とした都会砂漠に舞い降りた・・
鼻の先を地面にくっつけながら、小さな身体を丸めてハーブ畑の草むしりをしたり、駅の売店で倒れそうなくらい身体を仰け反らせて牛乳を飲んだり・・ ぽてぽてもふもふ動き回る一挙手一投足が、もうやめてー(嘘)ってくらい鮮やかに像を結ぶ。 変わり様のないはずの表情の底から感情が滲み出してくるぶたぶたマジックに、わたしも掛かってしまったみたい。
ぶたぶたに遭遇する幸運を射止めた主人公たちは最初、ギョっとなって、何故ぬいぐるみが?! といった当然の疑問の渦中に置き去りにされてしまい、確かにぶたのぬいぐるみが喋って動いてますけどそれが何かぁ〜? 的な周囲の動じなさにたじろいじゃったりするんだけども、そんな共有できない感覚の持ち主であることが、まるでぶたぶたに呼ばれた証し(?)なんじゃないかと思えてくる。 ぶたぶたと一緒に理不尽を脱ぎ捨てていく、主人公たちの自己回復の物語でもあったりするから。
ほのぼの&ジーンの相乗効果で、温かな余韻を心に落としていってくれるのと同時に、どこか都市伝説めいたシュールな雰囲気も隠し味になってる気がする。 私立探偵に尾行されちゃうサラリーマンバージョンが好きッ♪


ぶたぶた
矢崎 存美
徳間書店 2001-04 (文庫)
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