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ぶたぶたの休日 / 矢崎存美
東京には山崎ぶたぶたが出没するのが自慢です♪ そろそろ逢えないかなぁ〜(と思いたい)。 いやいや、すけべぇ心があるうちはダメかも(とか思いたい)。 これはシリーズ第3弾。
ぶたぶたは喋るけど、動くけど、やっばり“ただのぬいぐるみ”なんだよね。 自分の分身のような、鏡のような存在なのかもしれない。 円らなビーズの点目に語りかければ心にストンと応えが届く。 涙を拭えば手の先っぽの濃いピンクの布貼りやムクムクとした鼻先を濡らしながら拭き取ってくれる。 抱きしめる時、抱きしめられている・・
ぬいぐるみファンタジーというのか、具象化されたぬいぐるみに託した作者さんの想いというのは、見事なまでに自浄作用に集約されていて、ぶたぶたがぶたぶたであることの必然性がジワ〜ンと伝わってきます。 何でもないけど凄く特別で、凄く特別だけど何でもない存在・・そんなニュアンスがいい感じで香ばしさを増しています。
ある時は見習い占い師、ある時は定食屋の従業員、ある時は助っ人刑事・・と、ぶたぶた属性が変わるごとに、また一人、都会の片隅の寂しん坊がほっこりと温もるのです。 そしてわたしのハートまで。
一方、メイン短篇群の合間に挟まれるようにして「お父さんの休日」と題された、普通の家庭のお父さんの休日バージョンのお話が少しずつ進行していきます。 図らずも(果たして?)煤けたピンクのぶたのぬいぐるみと遭遇してしまった主婦やら高校生やら職業人やらがリレーで、プライベート編ともいえそうなぶたぶたお父さんの一日の生態をウォッチングしていく格好。 ニアミス加減が楽しい楽しい。 ちょっとベッドタイム・ストーリー的な即興感もあって。
ぶたぶたが中年のおっさん(意外と声が渋いw)なのってちょっとどうなのぉ〜? という気に全然させないばかりか、無類のチャームポイントに仕立ててしまうところに矢崎さんのセンスを感じるし、この辺にもシリーズ成功の鍵が隠れているかもね。


ぶたぶたの休日
矢崎 存美
徳間書店 2001-05 (文庫)
関連作品いろいろ
★★
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