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喜多川歌麿女絵草紙 / 藤沢周平
美人絵師の歌麿と絵のモデルとなる町娘たちの出会い、束の間の人生の交差と別れを味わい深く描く連作集。 今まで何冊か歌麿の登場する作品に触れてみて、少し天狗になってる感じがイメージとして残っていたのだけれど、この作品は、絶頂期にありながら筆の衰えを自覚し苦悶する歌麿の内面を実に細やかに伝えてくれている。 また、娘たちが背負う翳りの部分を絵に打ち込めば打ち込むほどに垣間見てしまう寂寥感。 全体的に哀愁トーンの漂う中で、ラストが圧巻! 生のエネルギーを朽ちさせまいとする執念のようなものをわたしは感じてしまったのだけれど・・
また、蔦重が写楽を仕掛けた背景・・歌麿に袖にされ、北斎は未だ芽が出ず・・というのは大筋なのだけど、この物語では歌麿側の言い分が語られている。 そうだったのかぁ。なるほどなぁ。 と十分納得できて、気持ちがすっきりしたのだった。
皆川博子さんの「写楽」では、花の宴をぶち壊して歌麿に大顰蹙を買っていた曲亭馬琴だったが、こちらでは歌麿の相方として登場し、不器用ながら酒を酌み交わしたりしている(笑)
ところで、この作品集に登場する女性たちの絵は、全て(かな?)陽の目をみることがなかったようだったので、すなわち実在する絵がないのだなぁ〜と思うと、なんだか勿体無いな。


喜多川歌麿女絵草紙
藤沢 周平
文芸春秋 1982-01 (文庫)
関連作品いろいろ
★★★
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