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サム・ホーソーンの事件簿4 / エドワード・D・ホック
[木村二郎 訳] 日本独自編纂のシリーズ第4短篇集。 第37篇から第48篇までの12篇と、西部探偵ベン・スノウものから「フロンティア・ストリート」がボーナス併録されています。 年代としては、大恐慌の余波に加え、第二次大戦の兆しが垣間見える1935年春から1937年晩夏まで。 スポーティなロードスターを好んだサム先生も、最近乗るのはビュイックのセダン。 そろそろ四十路に差し掛かろうとしています、が意外にもまだ独身。 世界を揺るがす出来事とは無縁のニューイングランドの田舎町ですが、ノースモント仕様の不可能犯罪は安定供給されております^^
この巻の(物語的な)ハイライトは、エイプリルの後任を探すサム先生と、利発な看護婦メリー・ベストとの出逢いを演出する「黒いロードスターの謎」、サム先生が第一容疑者になってしまう「重体患者の謎」、エイプリルの赤ちゃんが洗礼式の最中、忽然と消えてしまう「田舎教会の謎」、ベン・スノウ老人と、サム先生が共演する「呪われたティピーの謎」辺りになりましょうか。
ベン・スノウは、20世紀間近の旧西部の町を舞台に活躍した、早撃ちのガンマンで、ホックが生み出したシリーズキャラクターの一人。 ビリー・ザ・キッド生存説から想を得たキャラクターなのかしら? 人物紹介も兼ねた実質的なシリーズ一篇目がボーナス篇の「フロンティア・ストリート」に当たるそうで、当然なからこちらの主役は若きベン・スノウ。 ミステリではありますが、砂埃舞うアリゾナの開拓地での、ウエスタン全開なカウボーイ・アクションが光っていました。
で、本筋に戻りますが、今回、サム先生ったら仮説形成の段階で下手な鉄砲撃ちすぎw エイプリルまで傷つけてヒドス;; 一、二巻ほどのキレはないのですが、しかし、よくもまぁ、満遍なく楽しませてくれるものです。 思うに、伏線の張り方が綺麗なんだよね。 プロット的に一番良かったのは、ピルグリム記念病院の開院8周年を祝う式典パーティでの黒人ミュージシャン密室殺人事件を扱った「グレンジ・ホールの謎」だったかな。 19世紀の伝説の放浪者が再来する「革服の男の謎」はツイストされたアイデアが良かった。 通電フェンスと番犬に守られた鉄壁の家で、親ドイツ派の男が殺害される「要塞と化した農家の謎」は、このシリーズには珍しく動機に創意がある作品。
新しい看護婦のメリーは、謎解き方面でも積極的にサム先生をサポートしていて、いい雰囲気生まれそうなのに。 結末知ってるのよねぇ。 これを無粋と言わずして。


サム・ホーソーンの事件簿4
エドワード D ホック
東京創元社 2006-01 (文庫)
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