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○○○○○○○○殺人事件 / 早坂吝
アウトドア派フリーライターのブログに集う常連メンバーたちが、毎年恒例のオフ会にやってきた小笠原諸島の孤島で繰り広げる“ベタ仕立て”のクローズドサークル・ミステリ。 ラノベ風味でコーティングしてるけど新本格マニエリストの手になる賢しらなミスヲタ向けの書と言っていいと思う。
説明するまでもないかもしれないが、タイトルの“○”は伏せ字。8文字のことわざなのだ。 冒頭の(曲者感アリアリな)読者への挑戦状曰く、犯人当てでも、トリック当てでも、動機当てでもなく、前代未聞の“タイトル当て”ミステリであるという。 またまたー、whoとhowが見せどころなくせに、このこのー。ふふ。
全体に自分で自分をいなしてる空気があって、謙虚なのか不遜なのか判然としないような拗れ加減に(決してマイナス面ではない)若さを感じる。 タイトル当てはちょっとした照れ隠し芸的な? 言ってみればオマケのオチなのだけと、本篇を本篇たらしめる犯行の珍奇さを上手く揶揄ってるからクスッとなる。 確かにこれ、伏せ字にしなければ核心突き過ぎ。 惜しむらくは答えをズバリ書かないで、文章でニヤッとさせてくれてもよかったような気も。
お下劣エロとキラキラ青春の取り合わせが無性に気持ち悪くて良いね良いね。 趣味じゃないけどw しかも犯人特定の切り札に導入された叙述トリックで眩ませている隠し符が、その両者の抱き合わせ的イメージさながらなのが振るってる。 ミステリマニアを語り手に、王道を弄びながら展開する自己言及的な超(?)本格だけど、この世界観(オェー;;)を踏襲したくだらなさで帳尻り合わせができてるんだよなー。 “仮面男”と“針と糸の密室”という旧套ギミックはパロディ化した下ネタ仕様で捻られ、歯車としてきちんと機能しているから古典を足蹴にするようなイヤらしさがなくて好もしかった。 しかしアレだね。 プライスレスの下衆な笑撃ウェルカム〜♪ てな“南国モード”ではっちゃけ読みできたもの勝ちな作品。 生温かい寛容の心でニラニラしてるような自分は負けの読者。


○○○○○○○○殺人事件
早坂 吝
講談社 2014-09 (新書)
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