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怪笑小説 / 東野圭吾
以前読んでるはずなんだけど、洗いざらい忘れているので幸か不幸か初読の味わい。 正直言うともっと相性よかった気でいたんだが・・ 自分の趣味が変わったのか。うーん;;
“怪笑”と題されるとおり、ブラック・ユーモアを利かせた9篇を収める短篇集。 醜悪な笑劇、エクストリーム感たっぷりのグロテスク狂想曲といった趣きで、アイデアは面白いのだけど、人間心理の毒素が露骨に流れ出ているので重たい・・ 描写過多なのでなんともドギツイし無粋に感じちゃうんだよなぁ。 まぁ、そういう持ち味というべきなのかもしれないが、たぶんそのせいで細部に宿るユーモアが不足がちなのが残念だ。
一番のお気に入りはバブル後の社会風俗を失敬千万に諷刺した「しかばね台分譲住宅」。 悪ノリぶりがいい。 ここまでぶっちぎってくれたら、いっそ爽快。 どちらかというと“ほろ苦い笑い”の「逆転同窓会」は痛いところの突き方にクオリティを感じた。 地味だけどオチの弱さに滋味がある。 「超たぬき理論」はラストの一文がツボ過ぎ♪ 「鬱積電車」と「無人島大相撲中継」はキレのいいオチが魅力。 「動物家族」は、“怪物化する少年”という寓意をカリカチュアライズした妙技が光る。 ほとんどシリアス成分なのだが、ラストに漂う有るか無しかの“暗い笑い”が実は一番印象的かもしれない。
筆者によるあとがきがちょっとしたエッセイなみのボリュームでお得感あり。 シリーズはこの後、“毒笑”、次いで“黒笑”と順調に路線を継続しているようで、洗練が進んでるといいなと思う。 筒井康隆さん級のセンスを期待するのは違うんだろううけど、ジャンルは好きなので追ってみたい。

<後日付記>
歪笑”まで読んだけど、結局一番自分好みなのは本篇だったという・・オチ。


怪笑小説
東野 圭吾
集英社 1998-08 (文庫)
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