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俳風三麗花 / 三田完
昭和初期。 句会に集う3人の妙齢の女性たちが、若さを謳歌しながら、友情を温め、恋に頬を染め、人生に迷い、想いを俳句に託す。 彼女たちのキラキラとした美しさが眩しく、若さ故の心の揺れが微笑ましく、そっと見守っていてあげたくなる。 またラストが素敵なのだ。 一句で泣かせるというのが、この作品の成功を証明しているかのよう。 ホントによい作品だった。 大好き。
句会の様子ってこんな風なのね。 俳句を作る時の頭の中ってこんな感じなのね。 俳句ってこんなに奥が深いのね・・ とにかく俳句に纏わる全てが新鮮なのだった。 季語もいっぱい紹介される。 わたしが気に入ってしまった1つが“山笑ふ”。これは春の季語で、山の樹々が一斉に緑に芽吹こうとする様子なのだそうで、なんという深い味わいだろうと感嘆する思い。 暗い時代の予感を孕んではいるのだけれど、文芸の華やかなりし昭和初期の“明”のエッセンスを抽出したような爽やかさ。 作品全体に薫風が吹きまくっている感じ。 それだけに、数年後の彼女たちに待ち受ける運命を思うとたまらない気持ちになってしまう。 この時代の美しさ、かけがえのなさが目に沁みる。
ところで、資生堂パーラーで蟹クロケットを食べるシーンがあるんだけど、同じようなシーンを何処かで読んでいる気が。「街の灯」だったか「玻璃の天」だったか・・ なんだか英子やベッキーさんが、この本のちゑや壽子や松太郎と、銀座あたりですれ違っているんじゃないかという気がしてならないのだった。
さらに余談なのだけど「天平冥所図会」に登場した和気清麻呂(広虫の弟)は、この時代の十円札の肖像だったのねぇ〜。 すごい出世してたのねぇ〜(無知;;)


俳風三麗花
三田 完
文藝春秋 2007-04 (単行本)
関連作品いろいろ
★★★★★
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